2010年7月20日火曜日

日本の文化

日本の文化             2005.8.11


以前から京都にはユニークで立派な企業が多いと不思議に思っておりました。

西陣織をはじめ、京セラ、堀場製作所、オムロン、ワコール、任天堂など業界を代表する企業が数多くあります。経営者もそれぞれに個性がありユニークです。

 なぜ京都にこのような企業が多数あるのか。恐らくその土地に根付いた習慣や文化が

大きく作用しているように思えてなりません。

 源氏物語や平家物語などでもわかるように、京都は日本の都として長く日本文化の発信地でした。外国から訪れる観光客で最も人気がある都市が京都です。

そこにはよき日本の風情が残されおり、日本人が失いかけている日本人としての原点があるように思います。

 江戸中期に石田梅岩という人が、京都の山村に百姓の次男として生まれ、後に儒教や仏教、日本古来の神道の思想を学びました。

当時は商人の行う営利活動は人として「恥ずべき行為」とされていた「常識」に真っ向から反対し、労働しお金を儲ける事は良いことだと、京都の町衆に言い聞かせ、同時に勤勉と倹約の大切さも教えたといわれています。

でこぼこの道に「ふすま」は立たないが、「びょうぶ」は立つ。時として曲がったことをすることも大事だ。と反骨精神も旺盛だったようです。

 「石門心学」として聴講料無料で、老若男女を問わず誰にでもその教えを広めました。

このようなポジティブな考え方が、多くの民衆に支持され日本中に広まりました。

「日本人は勤勉でよく働く」といった世界の人達の評価は、この石田梅岩の教えに起因するのかもしれませんね。

 

ここで「あきない益々繁盛」 清水英雄詩集をご紹介します。

“あきない”

  商売は あきない という

  どうして あきない なのだろう

  それはおもしろくて しかたないから

  あきない なのだ

  いつもおもしろいから 笑い顔

  笑顔が たえないから

  商売は「笑売」となる

  笑顔で いつも活発だから「勝売」となる



  ところが あきない 商売を

  おもしろくない と思っていると

  その商売は すぐあきる

  いつも 不平不満や愚痴が出て

  心が 次第に傷ついて「傷売」となる

  こんなお店には

  そのうち 誰もよりつかなくなり

「消売」となって きえてしまう



「笑売」をしているのか

   「傷売」をしているのか

  「勝売」をしているのか

   「消売」をしているのか

  あなたはどちらの商売を しているのだろう

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