大切なもの 2007.4.20
私たち日本人は水と空気は「タダ」と思ってきました。井戸を掘れば水は出るし、水道も完備されている。これまでも渇水で苦労するのは稀でした。
水のペットボトルが自動販売機で売り出された時も、こんなもの誰が買うのかと思ったほどです。ところが最近は種々の水が売られており、それもガソリンの2倍の値段です。
一時期水道水は、カルキ臭がひどく水離れを起こす原因となったようです。
最近の水道水は、全ての施設ではありませんが非常にろ過技術が発達し、市販のペットボトルとほとんど変わらないそうです。いずれにしても水は飲みたければ何処にでもふんだんにあるのが、日本です。
最近、長年中国駐在大使などを歴任していた、杉本信行氏の著「大地の咆哮」という本を読むと、中国がODAなどによる経済支援によって、毎年10%を超える経済成長し順調のように見えるが、非常に大きな問題は深刻な水不足だそうです。
年間の降雨量は日本の4割程度だそうで、水不足に伴う「水」の争奪戦があります。現在は農業よりも工業に回すことで経済成長を促しており、農業の廃頽とともに森林の伐採などが進み、国土の28%が砂漠化しています。
日本にも春先の偏西風で多くの黄砂が降りますが、中国本土でも大変な環境問題となっています。地方の農民は貧困と水不足に非常に苦しんでいるようです。
水不足による農業の荒廃や、戸籍制度、不平等税制などで、農民と都市部の市民との経済格差が30倍に上るといわれ、大きな内政問題と化しています。
毎日美味しい水が飲めること、健康で居られること、家族と仲良く暮らすことなど
日頃は、それが在るのが当たり前のように思いますが、それが無くなった時、その大切さに初めて気付くのかも知れません。
豊かな自然と安定した政治の中で生活できる、現在の日本に生まれたことに感謝しなければなりませんね。
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