2010年7月21日水曜日

金融恐慌

金融恐慌                       2008.11.7


米国のサブプライム問題に端を発し、今年9月米国の大手証券会社や中堅銀行が破綻し、その他の金融企業も含め金融不安が世界を駆け巡っている。

10月1日付けの日経新聞は、昨年のピーク時の株式時価総額から2000兆円目減りしたと報じていた。

下落率で言えば、直近の8月からの下落率は14%で、1987年のブラックマンデーの22.6%、に次ぐ。それ以前だと1929年のブラックサースデーの12.8%よりも下落率が大きく、もはや金融恐慌そのものだ。

1929年のブラックサースデーに対して、ルーズベルト大統領がニューディール政策によって数々の法案を作り改善したが、実態はその後の第二次世界大戦によって軍需産業を中心に経済復興したといえる。

1987年のブラックマンデーの折には、日本経済はバブル真っ盛りであったが、ブラックマンデーの主因はコンピュータ取引が主流となっており、売りが売りを呼ぶスパイラルが原因といわれる。

米国は1990年に湾岸戦争に参戦し、圧倒的な軍事力でイラクを壊滅したが、いまだ泥沼から抜け出せないでいる。

しかしながら、1990年以降米国の経済復興は著しく、日本がバブルの後始末に汲々としている間に、米国自身がバブル経済になっていた。

米国は、今回の金融不安・バブル崩壊をどのように処理するのか?

過去の政策からすると、また戦争でも起こすのか?興味通津ではある。

 そもそも1年間で2000兆円が目減りしたとはどうゆうことか?

お金そのものがなくなった訳でも、実態産業が無くなったわけでもない。

株式評価額が下落したに過ぎない。高い株式や証券などを買った人が安くなって損しただけのことで、シッカリと大儲けした人もいる。株式投資は所詮ゼロサムの世界なのだから、損した人がいれば、必ず儲けた人がいる。一体誰が儲けたのだろうか?2000兆円は誰に行ったのか。税金で金融関連企業を救う前に、この儲けた人から何とか取り返せないのか?

 日本が戦後40年余りで、疲弊しきった社会を世界NO1といわれるまでに経済復興した原動力は、「良いもの、顧客が欲するものを作り続けるという」物づくりにあったのではないか。金を転がして儲けるという、村上ファンドやライブドアは結局社会から駆逐された。今や米国をモデルにするだけでは成功しない。日本の独自性、文化を大事にして、世界から尊敬される経済の仕組みを考える時期に来ているように思う。

11月5日アメリカ大統領にオバマ氏が決まった。初のアフリカ系黒人の大統領で、彼を選出したアメリカのダイナミズムは羨望の感がある。世界的不況を迎えつつある現在、一閃の光となるか、世界が注視している。

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