2010年7月20日火曜日

所作

所作                            2008.2.5


今年の抱負に「人づくりと仕組み作り」を掲げました。創業18年経ちますが、ひとつの壁に突き当たっていると思います。この壁を突き破るには、基本に返ってしっかりした人材育成と仕組み作りを行う必要があると考えたからです。そのような観点から、しばらくは、人づくりと仕組み作りについて思うところを述べてみたいと思います。

 武田信玄は「人は石垣 人は城」といいましたが、立派な民政を行うことで、人民の力を結集すれば戦いに勝てる。城などを頼りにすることはない。という意味でもあります。

企業経営についても同様で、企業力とは人材育成とその活用の仕組みに鍵があると思います。

人づくりとは、特別な技能や特別な人間性を持った人を育成する、ということではありません。お客様の信頼を得るにはどうすべきか、社員や仲間と「協働」し、効率的かつ楽しく働くにはどうすべきかといった原理原則を理解し行動できるまでにすることだと思います。物事の原理原則を正しく捉え、特に意識することなく自然に行える状態にまで「所作」として昇華できるようにならなければなりません。原理原則を正しく捉えるというと、人によっては違いがでてきます。民族や育った環境、宗教などにも影響します。

私がここでいう原理原則は、あくまで当社が事業を行っていくうえで大切にしたい考え方や行動です。その原点は、企業理念・経営理念・行動指針に示しています。

 企業理念でいう、①顧客の満足を最大にする=>【お客様の利益の追求】、②情熱と感動を共有する=>【働き甲斐の追及】、③企業の発展と共に夢と幸福を追求する=>【企業の発展と社員の幸福の追求】が、当社における原理原則です。

従って、当社の企業理念や、行動指針などで示している原理原則から外れる言動は、正しい「所作」ではないということになります。

 例えば、顧客利益と当社の利益は、二律背反(トレードオフ)になることはよくあります。過剰サービスは会社に不利益になりますし、顧客不満足は、中長期的な観点からいえば会社に悪影響を与えます。システムエンジニアやマネージャは、「顧客に満足感を与えつつ、いかに利益を確保するか」というテーマを解決することが、最大のミッションなのです。

 また「仕事は営業が取ってくるもの」という技術側の言い分を時々聞きます。そうかも知れません。しかし本当に良い仕事をし、お客様が当社を信頼してくれれば、営業はいなくても向こうから仕事の依頼があります。また、良い評判になれば、口コミで仕事が来ることもあります。顧客不満足ならばその全くその逆に仕事が急速に減ることになります。

 XXができないのは、○○のせいだというような、責任転嫁はやめましょう。責任転嫁しても問題は解決しません。自分で出来ることは何か、改善できることは無いか、常に問題意識を持って、改善改革に取り組み、仲間や上司を巻き込みながら、明るく楽しく仕事をするように心がけましょう!・・・所詮仕事は辛くてそれほど楽しいものではありません。唯一仕事が完成し、お客様や同僚達から「ありがとう、ご苦労様、頑張ったね!」といわれた時に、ようやく安堵感と満足感が得られるようなもので、夏の花火の様なものです。

                                     つづく

0 件のコメント:

コメントを投稿