素直な心 2005.8.13
FISA(福岡県情報産業協会)主催の、工場見学に行ってきました。熊本県のSONYセミコンダクター(株)と再春館製薬です。SONYはデジカメやプロジェクターなどのICチップを作っており、クリーンルームでの作業が基本ですから、工場見学といっても小窓から中をのぞく程度で、あまりよくわかりませんでした。
一方再春館は、非常に広い工場とコンタクトセンターを見学しました。
工場は、製品の製造工程から梱包、発送に至る全てを見ることができました。敷地内は広々としており、花や木々が多く大変環境のよいレイアウトになっていました。工場は、太陽発電システムを完備し総電力の25%を自家発電で賄っているようです。
コンタクトセンターは、顧客とのテレマーケットを行う部署で本社機能もここにあります。会議室以外は広いオープンスペースになっており、約400人くらいが2交代で働いていました。女性の割合は8割だそうで、華やかでした。
コンピュータ画面の顧客情報を見ながら電話対応するオペレータや、法被を着て指示を出す女性中堅社員、またオペレータの前方で高段からオペレータ全員をシステムの状況と各人の行動を把握しながら細かく支持を出すマネージャなど、始めてみる光景で驚きました。この会社は元々漢方薬を販売する会社でしたが、1985年頃に事業がうまくいかず、現会長の西川氏(女性)が経営権を取り再建させたようです。
テレマーケティングでその後業績を伸ばしたものの、1993年頃執拗な電話勧誘などで顧客の反感を買い、業績が悪化したようです。
本当の意味で顧客満足とは何かを真剣に考え、大きく方向転換し今があると説明がありました。1993年当時の返品の山をオブジェとして、本社のエントランスに飾ってありました。過去のお恥ずかしい歴史を忘れないようにとのことでした。社内は種々の顧客からのクレームや感謝の言葉などが張られており、グラフやレクレーションの写真、表彰などが貼られ、幼稚園の教室のような雰囲気で飾られていました。システムには個人情報保護の問題もありかなりシビアに管理しているようです。名前と住所を確認すれば自動的に住所が画面から消えるなどの方法を取っていました。
私が特に感銘したのは経営理念です。顧客満足、社員の幸福、地域への貢献をテーマに着実に実績を重ねています。また、非常にオープンで全ての原料や、製造方法なども写真で取ることもできるなど、企業秘密といえるものはないと言い切っていました。
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