サラリーマンが経営者になろうと思った瞬間 2005.8.3
大學を出て横浜のコンピュータメーカに就職し、その年の12月に先輩の方から、ソフト会社を設立するが、君も一緒にどうかと打診されました。
1971年当時ソフト会社は未だ少なく、上場会社もありませんでした。
コンピュータのハードは工場でしか作れないが、ソフトは場所を問わずどこでも出来る。将来は故郷の下関でも出来るかもしれないと、ソフトウエアのビジネスへの転換を余り深く考えもせず承諾しました。若気の至りともいえます。
社長と取締役と社員の私の3人で始めた会社ですが、不安はありませんでしたが
3ヶ月くらい仕事が全く無く、そのときほど仕事がしたいと思ったことはありません。
30歳を契機に(既に取締役になっていたこともあり)会社経営について積極的に貢献しようと考え始めました。
当時会社は30名ほどの人数で、派遣型が主でした。株主総会や取締役会など商法で
明記されているような会議は正式にはありませんし、経営計画や経営ビジョンなどもありませんでした。社員はなんとなく将来が不安でしたから、退職者も少なからずありました。
会社経営とは何なのか、経営者は如何に考え経営すべきなのか等々判らない事ばかりでしたから、松下幸之助や本田宗一郎などの成功者の本やドラッガーなどの経済やマネージメントに関する本をたくさん読みました。
社長には意を決して、種々の提案をしましたがなかなか受け入れていただけませんでした。特に中期経営計画、年度計画など将来に対する明確なメッセージを社員に対し表明していきましょうと、約3年間にわたって話をしてきましたが、理解してもらうことが出来ませんでした。
会社経営は、経営者のためではなくお客様の信頼と信用を得て、事業を発展させ社員や関係する多くの人々を幸福にすることだと思います。
経営をオープンにし改革改善を継続し続けている会社は、必ず成功しています。
そのような会社にしたいと訴えましたが残念ながらその社長には受け入れられませんでした。そんなことを言うのは理想論だといった反応でした。
その時初めて、それなら自分でやるしかない。と決意した瞬間でした。
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